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人手不足・属人化している

倉庫管理で人手不足や属人化の問題を解消するにはポイントがあります。物流倉庫で働きたいという若年層の数も減少。一方で配送需要の増加とともに、労働環境は非常に忙しくなっています。24時間体制の倉庫だと、その分多くの人材を確保しなければなりません。

人手不足・属人化の原因

ここでは、倉庫管理における人手不足や属人化がなぜ起きるのか、理由をまとめたのでチェックしてみてください。

高齢化や少子化の影響

少子高齢化の影響はさまざまな業種に出ています。未来を創る若者層の労働力が減少している状況です。物流倉庫で働く従業員も高齢化が進んでいます。「物流倉庫で働きたい」という若年層も少ないのです。

物流倉庫や倉庫管理も力仕事で24時間稼働しており、二交替や三交替制を採用しているところもあります。きついというイメージとともに、生活リズムが崩れることですぐに辞める方も多いのです。

配送の需要が増えている

ネット通販も一般化して、多くの方が利用としています。結果、配送を担当する労働力が必要です。業者への配送は一度に多くの物を運びます。ただ、個人の場合、一軒一軒は少量かもしれませんが、トータル数で見ると非常に多いです。

配送する側は一軒に運んでもまた次へ配送しなければなりません。結果、配送負担は大きくなります。負担が多くなれば音を上げる人も多くなるのは必然です。

働き方改革による時間の変更

働き方改革が進んでいます。働き方改革自体は非常にいいことです。長時間労働にならないよう、企業の方も労働時間を制限する動きがでています。ただ、すべての企業が対応できるわけではありません。人手が少ない企業の場合、労働時間を減らすと死活問題になるからです。

24時間稼働している倉庫だと在庫の監視や検品をずっとしなければなりません。昼間だけ稼働している倉庫より多く人材の確保が必要です。

属人化によるリスクやデメリット

人手不足になると属人化の問題が出てきます。属人化のデメリットとして、混乱や業務負担の偏りやチェック漏れや内部不正があります。

休職や退職による混乱

属人化していると一番詳しい担当者が休職や退職すると混乱します。在庫管理業務にも引き継ぐことは多いです。属人化だと1人の人だけが詳しくて、他の人はあまりわからない、社内にノウハウがない状況になります。たとえば、過剰在庫や、逆に必要なものがない状態になりやすいのです。

業務負担の偏り

在庫管理だけをしているならともかく、担当者が別に本来の業務があると大変です。本来の業務をしながら在庫管理をするという状況は、担当者の負担は大き過ぎます。また、モチベーションの問題も無視できません。在庫管理業務はスムーズでも評価につながりません。在庫がないといった問題があれば責任を追求されます。結果、メンタルで問題が生じるケースがあるのです。

チェック漏れ

属人化により在庫管理が適正かどうか正確な評価がむずかしくなるのです。問題があっても管理者はわかりません。改善が遅れて最後に爆発する危険性があるのです。たとえば、過剰在庫の頻発があげられます。

内部不正のリスク

担当者のみが在庫管理をしていて他の人がわからないと問題です。担当者が納入業者と癒着や横領といって内部不正が起きやすくなります。

人手不足・属人化の改善策

人手不足や属人化は会社にとっていいことではありません。改善策として雇用の幅を広める、システムの活用や労働環境改善、採用方法の変更などがあります。

雇用する幅を広める

「倉庫業務は力作業だから若い男性が適任でそれ以外は無理」という意識の変革が必要です。雇用の幅を広げる、つまり女性や高齢者雇用も選択肢に入れてみてください。倉庫業務は重い物を持ち上げることも多いです。体力勝負という面もありますが、力作業以外の仕事もあります。

比較的、軽いものを取り扱うなら女性や高齢者でも対応できるケースも多いです。事務作業も任せられます。また、社内託児所や短時間勤務なども整備すれば、倉庫業務を選択肢に入れていなかった方たちにも目を向けてもらえるのです。

システムの活用

倉庫業務にITを導入するのもいいでしょう。 ITを導入することで業務効率化ができ、人の負担を軽くできます。たとえば、倉庫管理システムや在庫管理システムを導入するだけでも、人力で時間と手間をかけていた業務を減らせるのです。

ITですべて対応できるわけではありません。商品のピッキングや管理はITで対応できないものです。ただ、煩雑だった作業の多くが無くなれば、空いた分だけ他の業務ができます。

労働環境の改善

労働環境の整備も重要です。倉庫業務に人が来ないのは「きつい、汚い、危険」という3Kのネガティブイメージがあるからです。その点も労働環境を整備すればイメージは変わります。残業時間を減らす、労働条件の見直しも考えたほうがいいでしょう。

有給休暇の取得率を高めるだけでも、ネガティブなイメージは和らぎます。社員のモチベーションアップにもつながるのです。倉庫業務だが、働きやすい環境を整備しているという話が広がれば、単純に求職者の不安やネガティブイメージを払拭できます。応募が増加し、実際に働きやすい環境なら離職率も減るのです。

採用方法の変更

採用方法を工夫してみてください。企業の知名度がほとんどない、採用ノウハウもない、働いてみたいと思える求人広告ではないというケースです。自社ホームページを立ち上げて労働環境や先輩たちの声を掲載してみると企業理解の助けになります。

また、採用管理システムの導入を検討するのもいいでしょう。求人票や採用サイトの作成や応募者の管理など、採用に関する機能を備えているツールもあります。より効率的な採用活動ができるのです。

編集チームまとめ

人手不足になると倉庫管理が不十分になります。属人化のリスクも高まるため企業にとっていい状況とはいえません。倉庫業務は働く人間の高齢化や配送需要が高まり忙しい、きついなどのネガティブイメージがあります。属人化になればすべてわかっている担当者がいなくなると大混乱です。

人手不足や属人化を改善するために、雇用の幅を広めたり、労働環境の整備や、倉庫管理システムのようなITツールを積極的に導入したりするといいでしょう。ネガティブイメージが払拭できれば人手不足解消につながります。

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