WMSシステムと一口で言っても、その種類や機能はさまざまです。ただ何となくで選んでしまうと、自社の業務と合わずに後々後悔してしまうかもしれません。ここでは、WMSの選び方についてまとめてみました。ぜひ参考にして、倉庫内業務を効率良く行えるWMSを選びましょう。
「WMSシステムの導入費用」ページでも説明したように、WMSシステムは大きくわけて、2通りの導入方法があります。
「パッケージ型」は、パソコンにソフトをインストールして使うシステム。オンプレミスは自社内にサーバーを設置し、構築・運用していくスタイルです。ソフトウェアの購入費用や、システムの構築・運用費用が必要になるため、初期費用が比較的高額になります。
「クラウド型」は、ベンダーのサーバーを借りて運用するため、構築・保守費用は必要ありません。初期費用を安く抑えられる点がメリットと言えるでしょう。さらに、アップデートもベンダー側に一任できます。
コストだけに注目してみれば、トータルでクラウド型が安くなる傾向です。しかし、自社でシステムを構築・運用できるほどの予算があれば、オンプレミス型を導入してもよいかもしれません。
WMSを導入する際は、自社に合った形態を選択することが大切です。まずは、予算や導入するまで要する時間などをよくチェックし、条件に合うタイプを選びましょう。
WMSシステムを導入する前に、自社の倉庫内作業の課題を明確にしておくことがポイントです。
解決したい課題をはっきりとさせ、その課題を解決するために必要な機能などをまとめておくとよいでしょう。企業によって倉庫内作業の課題は異なるため、自社の課題を把握していなければ、どのようなWMSが必要なのかわからなくなってしまいます。
現状の課題や、課題解決に役立つ機能を明確にしておくことで、自社に合ったWMSを選定できるでしょう。導入の目的を忘れないことが大切です。
WMSが、どれくらいの規模の企業を、どんな業種・業界を対象としているのかを確認しておく点もポイントです。
WMSによっては、対象となる規模、または対象となる業種や業界が決まっているものがあります。自社が対象となっているかを確認したうえで導入を決めるとよいでしょう。
たとえば、食品業界。期限がある商品を扱うため、期日管理に特化した機能が必要になります。アパレル業界であれば、サイズや色など、細かい項目まで管理できる機能があれば便利です。
対象となる規模や業種を把握しておかなければ、自社では不必要な機能が多く搭載されていたり、容量データが足りなくなってしまったりと、後々合わない点が出てくるかもしれません。リスクを避けるためにも、WMSシステムの特性をしっかり理解したうえで、自社に適したものを選ぶことが大切です。
WMSを導入する際、使いやすさやサポート面についても確認しておくことが大切だと言えます。はじめてシステムを導入する企業は、誰でも簡単に操作できるのか、何かトラブルが起こった際にサポートしてもらえるのか、気になるところでしょう。
WMSは業務効率化をサポートするシステムではありますが、企業担当者が慣れるまでは時間がかかる可能性があります。システムについて疑問に思う点があれば、すぐにサポートしてくれるかどうか確認が必要です。また、使い方がシンプルであれば作業者もすぐに使い慣れることができるため、新人でも教育する時間を削減できるというメリットも生じます。
導入までをスムーズに進めるためにも、サポート体制が整っているWMSシステムを選びましょう。
失敗しないWMSシステムの選び方として、自社の課題を明確にしておく・サポート体制が整っているかを確認するなど、いくつかのポイントがあります。導入後に後悔しないためにも、失敗しない選び方のポイントをしっかりとおさえ、迅速に課題を解決できるWMSシステムを選びましょう。
物流業者から製造業、EC事業者など様々なシーンで活用されているWMSシステム(倉庫管理システム)。当サイトではEC事業者の目線で、システムの選び方やおすすめの3システムをご紹介しています。
mylogi
EC事業の立ち上げ段階~
月間3,000件程度の物流量
SANTA(三協)
今の業務フローや販売戦略にあわせて
機能を最適化してほしい
クラウドトーマス
倉庫管理を根本的に見直したいものの、
見直しに割ける人的リソースがない
【選定理由】
Google検索「WMSシステム」でヒットした33のシステムの中から、EC事業者向けに特化した19製品をピックアップし、それぞれ以下の条件で選定(2023年5月31日調査時点)。
・mylogi:WMSシステムの中でも、初期費用・月額費用が最も安いため、立ち上げ段階や注文が増え始めた段階でも導入しやすい
・三協:物流専門のSEが在籍しており、カスタマイズ実績数が最も多い(年間300件以上)
・クラウドトーマス:WMSシステムの導入に併せて、現場で倉庫のレイアウトや導線設計、商材配置などをコンサルティングしてくれると公式HPに唯一記載があった企業